○南会津地方広域市町村圏組合職員の人事評価実施要綱
平成28年3月18日
組合訓令第2号
(目的)
第1条 この要綱は、南会津地方広域市町村圏組合職員の給与に関する条例(昭和48年組合条例第13号)の適用を受ける南会津地方広域市町村圏組合職員(以下「職員」という。)の人事評価の実施について必要な事項を定め、職員の勤務成績を客観的、統一的に評価し、組合が目指す職員像の実現につなげ、公正な人事管理を行うことを目的とする。もって、昇給、昇格、昇任及び勤勉手当等に反映させることとする。
(定義)
第2条 この要綱において「人事評価」とは、公正なる人事管理の基礎資料とするため、職員が現についている職において割り当てられた職務と責任を遂行した実績及び職務の遂行上見られた職員の能力及び態度等を評価し、これを記録することをいう。
2 この要綱において「自己評価」とは、前項の人事評価を補完するため、職員が自己の執務について、現についている職において割り当てられた職務と責任を遂行した実績を自ら評価し、これを記録することをいう。
(評価の原則)
第3条 評価は、公正かつ的確に行わなければならない。
(人事評価の種類)
第4条 人事評価は、勤務評価、業績評価及び能力評価とする。
(勤務評価)
第5条 勤務評価は、南会津地方広域市町村圏組合職員の勤務時間、休暇等に関する条例(平成6年組合条例第5号)に定める病気休暇(ただし、法定感染症及び雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和47年法律第113号)に係る妊産婦の母性健康管理に関する休暇等、法令の規定により休暇が義務付けられているものを除く。以下「病気休暇」という。)の取得日数による昇給の号給数を定めるものとする。なお、病気休暇取得日数に対する昇給基準は、別表第1に定めるところによる。
(業績評価)
第6条 業績評価は、仕事の正確性や内容の充実度、作業量や業務のスピードなど、設定した目標に対してどの程度達成したかについて評価する。なお、業績評価に対する評価基準は、別表第2に定めるところによる。
(能力評価)
第7条 能力評価は、仕事を進めていくうえでの必要な知識や技術などの職務遂行能力、仕事の取組み姿勢、成果を挙げるために能力を有効に発揮しながら、どのように行動したかについて評価する。なお、能力評価に対する評価基準は、別表第3に定めるところによる。
(評価項目等)
第8条 業績評価及び能力評価に係る評価項目並びにこれを適用する職員の区分は、別表第4に定めるところによる。
2 総合評価及び昇給基準・勤勉手当成績率は、別表第5に定めるところによる。
(人事評価を受ける職員の範囲)
第9条 人事評価を受ける職員は、次に掲げるものを除く全ての一般職に属する職員全員とする。
(1) 臨時的任用職員
(2) 非常勤特別職
(3) その他管理者の定める職員
(評価の基準日)
第10条 評価の基準日(以下「評価基準日」という。)は、次の各号に定める日とする。ただし、特に事情がある場合においては、基準日を変更することができる。
(1) 勤務評価 毎年1月1日
(2) 能力評価 毎年3月1日
(3) 業績評価 毎年3月1日
(1) 1月1日 評価基準日の前年の1月1日から12月31日
(2) 3月1日 評価基準日の直前の4月1日から2月末日までの期間
2 条件付採用期間中の職員の評価については、当該期間開始の日から5ヵ月を経過した日までとする。
3 その他管理者が特に必要があると認める職員の評価は、管理者が定める期間とする。
(人事評価票)
第12条 人事評価票は、被評価者の職種及び職位の区分に応じ、管理者が別に定める。
(評価者)
第13条 人事評価における評価者は、第1次評価者及び第2次評価者とし、その区分は別表第6のとおりとする。ただし、評価者に事故等があり、評価を実施できない場合においては、管理者は別の者を評価者とすることができる。
(評価者の責務)
第14条 評価者は、次の各号に掲げる責務を負うものとする。
(1) この要綱に基づき公正な評価を行うこと。
(2) 被評価者の職務能力及び勤務状況を観察し、必要に応じて記録し、正確な評価の基礎を整えるよう努めること。
(3) 評価上の秘密を保持すること。
(4) 評価に当たっては、被評価者と面談を行い、職務遂行上の行動について確認するとともに、必要な助言及び指導を行うこと。
(人事評価票の提出)
第15条 第1次評価者は、人事評価票を管理者が指定する日までに事務局長(消防職員を評価する第1次評価者にあっては消防次長)へ提出するものとする。
(被評価者が異動した場合の評価)
第16条 被評価者が評価基準日前に異動した場合は、第1次評価者及び第2次評価者は、前回の評価基準日から当該異動日の前日までを人事評価票(以下この条において「評価基準日前人事評価票」という。)により評価を行うものとする。
2 第1次評価者は、評価基準日前人事評価票を管理者が指定する日までに事務局長(消防職員を評価する第1次評価者にあっては消防次長)に提出するものとする。
3 事務局長又は消防次長は、評価基準日前人事評価票を次の評価基準日までに被評価者の異動後の第1次評価者に交付するものとする。
4 被評価者の異動後の第1次評価者及び第2次評価者は、評価基準日前人事評価票を自己評価の参考にしなければならない。
(人事評価票の効力)
第18条 評価基準日に第2次評価者が行った評価を評価の最終評価とする。
2 前項の評価は、被評価者に対し、評価基準日に新たに評価が実施されるまでの間の勤務成績を示したものとみなす。
(評価結果の活用)
第19条 管理者は、評価結果が良好な職員についてはこれを活用して職員の勤務に対する士気を高めるように努め、評価結果が好ましくない職員については執務上の指導、研修の実施、配置換え、その他適切な措置を講ずるように努めなければならない。
(評価者研修の実施)
第20条 管理者は、評価者が公正かつ的確な評価ができるよう評価者の研修を行うものとする。
(疑義の申出)
第21条 被評価者は、評価に疑義又は異議がある場合は、事務局長(消防職員にあっては消防次長)に申し出ることができる。
2 事務局長又は消防次長は、前項の疑義の申出があったときは、当該疑義の申出について回答しなければならない。
(人事評価票の保管)
第22条 職員の評価結果は、原則として被評価者又は評価者以外には公開しないものとし、人事評価票は、事務局総務係(消防本部・署にあっては本部総務課)において保管する。
(評価結果の開示)
第23条 評価者は、評価結果を基にして、能力開発や業務改善に関する助言又は指導を行うものとする。
2 評価者は、被評価者の希望に応じ、評価結果を開示するものとする。ただし、被評価者の能力開発その他育成指導に支障があると認めるときは、その一部を開示しないことができる。
(委任)
第24条 この要綱に定めるもののほか、人事評価の実施について必要な事項は、管理者が定める。
附則
この要綱は、平成28年4月1日から施行する。
附則(令和5年3月29日組合訓令第3号)
この訓令は、令和5年4月1日から施行する。
別表第1(第5条関係)
病気休暇取得日数に対する昇給基準について
病気休暇取得日数 | 昇給基準 | |
55歳未満 | 55歳以上 | |
120日以上 | 0 | 0 |
40日以上120日未満 | 2号給 | 1号給 |
40日未満 | 4号給 | 2号給 |
※病気休暇取得日数は、週休日・休日等を除いた実数
別表第2(第6条関係)
業績評価に係る評価基準
5 | 職務職階に期待される業績を大きく上回り、抜群の成果であった。 |
4 | 職務職階に期待される業績を上回り、良好な成果であった。 |
3 | 職務職階に期待される業績をあげ、通常の成果であった。 |
2 | 職務職階に期待される業績を下回り、今一歩の成果であった。 |
1 | 職務職階に期待される業績を相当下回り、不十分な成果であった。 |
別表第3(第7条関係)
能力評価に係る評価基準
5 | 抜群な水準 |
4 | 優秀な水準 |
3 | 標準 |
2 | やや劣る水準 |
1 | 劣る水準 |
別表第4(第8条関係)
(1) 評価項目及びこれを適用する職員の区分(業績評価)
区分 | 評価項目 |
主事 看護技師 副主査 副看護技査 | ・基礎的な知識を身に付けているか。 ・組織内外における良好なコミュニケーションを図ることができるか。 ・業務における知識・技術を身に付け、正確かつ迅速に処理できているか。 ・担当業務において常に問題意識をもち、積極的に課題を発見し解決できているか。 ・職員として責任をもって業務に取り組んでいるか。 |
主査 看護技査 | 主事・副主査等の基本的な役割に加えて、 ・組織内において常に問題意識をもち、積極的に課題を発見し解決することができているか。 ・業務遂行の中で、後輩職員等を指導育成し、その能力向上を図ることができるか。 ・豊富な知識・経験を必要とする担当職務を効率的に処理できているか。 ・必要に応じて、係長の補佐、助言を行うことができるか。 |
係長 主任主査 分遣所長 主任看護技査 課長補佐 室長 | ・業務遂行の中で、部下職員のサポート・指導をし、その能力向上を図っているか。 ・執行事務におけるリーダーとして業務の計画的な遂行と進行管理を行っているか。 ・業務目標の達成に向けた具体的な政策立案や課題解決を行うことができるか。 ・組織内外の者と効果的な交渉調整を行い、政策の実施や円滑な事務の執行を図ることができるか。 ・知識と経験を活かし、高度で専門的な業務を遂行できているか。 ・必要に応じて、課長等の補佐、助言を行うことができるか。 |
事務局次長 消防次長 課長 署長 西部方面所長 出張所長 主幹 事務局長 消防長 | ・組織の目標達成に向け職場を統括し進行管理を行うことができるか。 ・業務遂行の中で、部下職員の能力向上の推進を図ることができるか。 ・組織内の危機管理体制を構築することができるか。 ・職場における課題や業務目標を示すことができるか。 ・政策実行に責任を負うことができているか。 |
(2) 評価項目及びこれを適用する職員の区分(能力評価)
① 一般職員(係員)
区分 | 評価項目 |
主事 看護技師 副主査 副看護技査 主査 看護技査 | <対人対応能力> ・目的達成のために、的確、簡潔に表現し、相手を受容や同意にもっていける力をもっているか。 ・立場や意見の異なる相手に対して、相手の意見や考えを汲み取った上で自分の考えや意図を分かりやすく伝え、調整しながら理解を得ているか。 ・自分のコミュニケーションスタイルを知り、相手のスタイルを判断・理解しているか。 ・上司の指示内容、住民の要望等を正しく理解しているか。 |
<職務遂行能力> ・業務を遂行するうえでの目的を正確に把握し、業務を正確かつ迅速に処理できているか。 ・職務を遂行する上で、遂行情報の共有化、他者への協力と協働を惜しまないか。 ・仕事をする上で必要な基礎知識・技術を身に付けているか。 ・法令、規程等の内容を正しく理解し、日々の業務に活用しているか。 | |
<問題解決能力> ・様々な条件の中から、的確な方向を選択し判断できるか。 ・いかなる状況下でも現状を正しく認識し、迅速、機敏に柔軟な対応ができているか。 ・問題解決のための方法・手順を効果的に計画できているか。 | |
<課題発見能力> ・これから将来に向かって何が必要かを見据える力と知識を有しているか。 ・社会全般の動向について、常に注意を向け、的確に把握しているか。 ・将来を見据えた上で、現場の仕事に取り組んでいるか。 | |
(災害現場において活動する消防職員) 消防士 消防副士長 消防士長 | <消防活動> ・自己の隊長の下命の下、災害状況に応じて、より効果的な消防活動を行うことができるか。 |
② 管理・監督職員(係長以上)①に加え
区分 | 評価項目 |
係長 主任主査 分遣所長 主任看護技査 課長補佐 室長 支援センター所長 事務局次長 消防次長 課長 署長 西部方面所長 出張所長 主幹 事務局長 消防長 | <指導育成能力> ・組織目標に向かってリーダーシップを発揮し業務を遂行しているか。 ・明確なビジョンを掲げ、対話を通じて部下が自分で課題解決の方向性に気づくように導いているか。 ・部下一人ひとりの能力を把握し、最大限に発揮させているか。 ・高度な専門知識をもち、協同作業により知識や経験、技術の伝承をしているか。 |
<管理監督能力> ・命令や指示を適切に行い、部下全員を掌握し、意欲を高め、目標達成に向け職場をまとめているか。 ・職場全体の業務実態を把握し、超過勤務の縮減等の方策を示すなど事務の効率化に努めているか。 ・職員の健康状態を把握し、職場の良好な人間関係づくりに努めているか。 ・組織内の問題について、責任をもって対応しているか。 | |
<政策立案能力> ・問題状況から、的確な課題を抽出し、政策を提言しているか。 ・提言、アイデア等を発想できる創造的な力をもっているか。 ・社会環境の変化や住民ニーズを的確に捉え、実効性のある政策・施策を企画立案するとともに、その結果を評価しているか。 ・正しい感覚で、正しいことを貫く意志と、変えられるものを変える意志をもっているか。 | |
<危機管理能力> ・常に危機管理意識をもち、状況に応じて、迅速・冷静・的確に判断・行動できているか。 ・事前にどんなリスクがあるかを分析し、その結果を組織内で情報共有するなど準備をしているか。 ・型にはまらない柔軟な対応をしているか。 ・時代の流れを敏感にキャッチできる洗練された感覚をもち、危機予知と危機管理の課題に対して最優先事項を明確にした上で、専門的な知識を習得しているか。 | |
(災害現場において活動する消防職員) 消防士長 消防司令補 消防司令 消防司令長 消防監 | <指揮・消防活動> ・災害状況を的確に把握し、上位階級者の下命又はこれがないときは自らの判断により自隊の活動方針を決定し、指揮及び消防活動を行うことができるか。 ・災害現場を的確に把握し、上位階級者を補佐するとともに自らも具体的な活動方針を決定し、出場部隊の指揮を行うことができるか。 ・災害現場を的確に把握したうえで、自らも具体的な活動方針を決定し、出場部隊の指揮を行うことにより、成果を挙げることができるか。 ・災害状況を的確に把握したうえで、自ら活動方針を決定し、全部隊の統括的な指揮を行うことにより、成果を挙げることができるか。 |
別表第5(第8条関係)
総合評価及び昇給基準・勤勉手当成績率
昇給基準 | 勤勉手当成績率 | |||
55歳未満 | 55歳以上 | 勤勉手当(6月) | 勤勉手当(12月) | |
5 | 8号給以上 | 4号給以上 | 100分の86以下 | 100分の86以下 |
4 | 6号給 | 3号給 | 100分の76以下 | 100分の76以下 |
3 | 4号給 | 2号給 | 100分の67.5以下 | 100分の67.5以下 |
2 | 2号給 | 1号給 | 100分の56以下 | 100分の56以下 |
1 | 昇給なし | 昇給なし | 100分の46以下 | 100分の46以下 |
別表第6(第13条関係)
評価者等区分表
被評価者 | 第1次評価者 | 第2次評価者 |
事務局長、消防長 | ― | 管理者 |
事務局次長、消防次長、署長 | ― | 事務局長 消防長 |
課長、主幹、西部方面所長、出張所長 | 消防次長 | 消防長 |
看護技師、副看護技師、看護技査、主任看護技査 | 支援センター所長 | 事務局長 |
課長補佐、室長、主任主査、分遣所長、係長 | 事務局次長 課長 出張所長 (分遣所にあっては西部方面所長) | 事務局長 消防次長 |
主査 | 事務局次長 課長 出張所長 (分遣所にあっては西部方面所長) | 事務局長 消防次長 |
副主査、主事 | 事務局次長 課長 出張所長 (分遣所にあっては西部方面所長) | 事務局長 消防次長 |